ひさーしぶりのクック望遠鏡

2020.9.26 星空ウォッチング

 新型コロナウィルス感染拡大に伴い中止されていた、星空ウォッチングが再開されて数回が経ちました。三密や感染を避けるために、星空ウォッチングは「肉眼で見える星を探そう」というコンセプトのもと、望遠鏡を使用せずに開催しています。接眼レンズを介しての感染を防止するための措置です。

 そのためクック25cm屈折望遠鏡は、常にドーム内での待機の日々が続いています。

 それならばということで、月や木星・土星を、クック望遠鏡で撮影させていただく許可をスタッフの方からいただきました。(星空ウォッチング前の、プラネタリウム解説等で使用していただくための資料作りの一環です。)

 残念ながら撮影中も天候は安定せず、木星と土星は撮れませんでした。

(上の写真は、当日ポートライナーから写した虹と雲の様子です。その後も、移り変わりの激しい空の状態が続きました。)

 薄雲を通しての撮影になりましたが、ひさーしぶりのクック望遠鏡の月の姿に、心がほんわかとなりました。(クック社25cm屈折望遠鏡F15,セレストロン8-24mmズームアイピース,キャノンパワーショットS95コリメート撮影)

(参考文献)

月の地形観察ガイド,白尾元理,誠文堂新光社,2018

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • double_cluster

    2020.09.28 22:25

    ありがとうございます。神戸に現役のクック望遠鏡があるというのは、本当に奇跡だと思います。製造から少なくとも97年が経ちます。阪神風水害、戦争(神戸大空襲で、焼夷弾がドームに落ち、隣接の建物は消失しました)、廃棄の危機、そして阪神淡路大震災と数々の危機を乗り越えてきた望遠鏡です。対物レンズは、今でも超一級品だと思います。やはり直接覗いていただくのが一番ですが、遠方の方やコロナ禍では、写真が有効かなと思います。更に腕(機器?)を磨いて、より良い画像をご提供出来ればと思います。コロナが収束しましたら、ぜひクック望遠鏡にお出会いくださいね。
  • manami.sh

    2020.09.28 11:53

    クック望遠鏡、新型コロナウイルス感染症がなかったら、会ってみたかったです。25cmクック望遠鏡は、 英国のBAA月面課のW.Goodacre(1856~1938)も使用していましたので、ある意味、私もクックで月を見てみたかったなぁ。でも、月面の写真を載せてもらえて、うれしいです。