1941年9月21日の皆既日食(1)

 1941年(昭和16)9月21日、皆既日食が黒海とカスピ海の中間から始まり、シベリア大陸・中国大陸・台湾・石垣島・小笠原諸島にかけて見られました。日本各地でも部分日食が見られました。大阪の食分は0.65でした。

 太平洋戦争開戦直前という事もあり、伊達資料の新聞記事には、戦意を高揚する内容が書かれていました。皆既日食に関する当時の新聞記事を、2回に分けてご紹介します。

(引用)

毒蛇と闘ふ観測班,大阪毎日新聞,昭和16年9月3日

黒い太陽観測に美はしの師弟愛,大阪毎日新聞,昭和16年9月9日

(参考文献)

日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣,1987

(日食写真乾板は伊達英太郎氏撮影、新聞記事は伊達英太郎氏天文蒐集帖より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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