天象儀(てんしょうぎ)(12)

1939年(昭和14)天象儀パンフレット

 日中戦争開戦から1年半、戦時色が濃くなってきたのか、建国紀元の文字が多数見受けられるようになっています。

 パンフレット下に、「國民精神総動員」のスローガンが書かれるようになりました。

 通常よりも小さいサイズの「特報」です。「星の劇場」という言葉が初めて用いられました。パンフレット表紙の色も、徐々に地味になってきています。

 通常のパンフレット表紙に、「星の劇場」が大きく印刷されるようになりました。

(資料は伊達英太郎氏天文蒐集帖より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • double_cluster

    2023.03.23 22:49

    コメントをいただき、ありがとうございます。電気科学館パンフレットは、山本一清氏の監修を受けていたかもしれませんね。 佐伯恒夫氏は電気科学館の職員でした。佐伯氏の「火星の観測」と同じ写真(火星上をジャンプしている人)がパンフレットに掲載されていたのが、興味深かったです。
  • manami.sh

    2023.03.23 13:14

    パンフレットの表紙は、見ているだけで面白いです。誰が製作したのでしょう。No.18の月面写真にはコペルニクス山、クレーターの名前が~山になっています。Craterの訳語がそのままクレーターになるまでには、噴火口とかアバタとか言われましたが、山は感慨深いです。