ローソップ島皆既日食(10)

日食キャッチ大成功

 1934年(昭和9)2月15日、ローソップ島皆既日食翌日の大阪朝日新聞の記事です。当時の最新の情報伝達メディアは電報でした。文部省をはじめ、各新聞社にも特派員から入電があったことが分かります。

 ローソップ島とは対照的に、日本国内は天候不良の地域が多く、新聞には落胆の色が濃く出ています。次回1935年(昭和10)6月の北海道皆既日食を期待するという文章も見られます。

(引用)

睨まれてはにかむ太陽,大阪朝日新聞,1934年2月15日

憎くや雲が邪魔して日蝕の観測失敗,夕刊大阪新聞,1934年2月14日

(新聞記事は伊達英太郎氏天文蒐集帖より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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