ローソップ島皆既日食(19)

日食と月の位置 福見尚史氏

 1934年(昭和9)4月7日に行われた、日本天文学会春季定会での福見尚史氏の講演内容です。

 当時、月の位置を正しく知ることは、非常に難しく大きな問題でした。そのためにも、日食観測は重要な意味をもっていました。現在では、地球の自転速度が一定でないことはよく知られています。その主な原因として、潮汐摩擦(海水と海底との摩擦)・海水の移動・地球核の運動の変化・地球規模の水(海水・陸水・氷河)の分布変化等です。

 土台となる地球の自転速度が一定しないのだから、月の位置が一定しないのは当然なんだと理解しました。

(引用)

天文月報第27巻第7號,日本天文学会,1934.7

(参考文献)

質問4-4 1日の長さは変化しているの?,大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

国立天文台HP

月が地球から離れていくのはなぜですか?詳しく教えて下さい,月探査情報ステーションHP

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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