北海道皆既日食(10)

名寄中学校観測報告(1)

 名寄中学校(現:名寄高等学校)では、天文学者の指導を受け、生徒による大規模な観測を行いました。

1.部分食及コロナ撮影班

2.コンタクト測定班

3.空の明るさ測定班

4.太陽の地上像撮影班

5.星の出現順序観測班

6.コロナ及プロミネンスのスケッチ班

7.気温、気圧測定班

8.動物異変観測班

9.計時班

10.情景撮影班

 千載一遇の好機を生かすために、数ヶ月に亘って準備してきた日食観測。89年前の旧制中学生の文章からは、観測に打ち込む熱意と真剣さが伝わってきました。この経験は彼らにとって、生涯忘れられないものとなったことでしょう。

(引用)

健児,坂井武,名寄中学校校友会,1936

(資料は伊達英太郎氏天文収集帖より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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