北海道皆既日食(12)

小山秋雄氏の観測報告(中頓別)

 左から3人目が小山秋雄氏です。この写真は、1935年(昭和10)に撮影されました。

 小山秋雄氏(1907-1938)は、1931年(昭和6)京都帝国大学理学部卒。専攻は変光星。1935年3月以降は、倉敷天文台で変光星の研究をしながら、アマチュアの指導を献身的に行いました。北海道皆既日食の2年後、1938年(昭和13)8月11日水泳中に、32歳で急逝しました。

 観測の成功の満足感、そして、中頓別の人々との温かい交流。小山氏にとって、忘れられない思い出となりました。

(引用)

中頓別日食観測記(4),小山秋雄,天界第17巻第188號,東亞天文協会,1936.12

(写真は伊達英太郎氏天文写真帖より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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