上は、クック25cm屈折望遠鏡の微動ハンドルと粗動ハンドルの持ち手部分の拡大写真です。(赤緯粗動ハンドルは、残念ながら写っていません。)持ち手部分は木製で、赤っぽい色をしています。恐らく、材質はウォールナットでしょう。1923年に持ち手部分も製造されたとして、すでに95年が経過しています。部分的に割れが入っていますが、ぐらつき等の異常はありません。
ウォールナットは、チークやマホガニーと共に世界三大銘木の一つに数えられています。ウォールナットの木質は重硬で衝撃にも強く、微動や粗動ハンドルにはピッタリの材質です。
ご覧のように、粗動ハンドルは長細い形をしています。微動ハンドルは球形です。赤緯ハンドルには縦の溝が、粗動・微動共に刻まれています。赤経ハンドルは、粗動・微動共に面取り加工が施されています。暗闇でも観測に支障がないように、素晴らしい配慮をしています。両方の粗動ハンドルを閉める時は内側に絞るような動き、開ける時は外側に開く要領で操作します。
中村要氏のミラーや西村製作所の機械部にも感じることですが、クック望遠鏡にも、光学機器としての品格を感じます。
(参照:ウィキペディア)
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