南洋ロタ島事情(8)上海自然科学研究所東中秀雄氏への返信(7/14)
上海自然科学研究所 東中秀雄氏の手紙への、水路部・秋吉利雄海軍大佐の返信です。
「昭和16年7月14日 水路部 秋吉大佐 東中秀雄殿 ロタへ御出張の件 先日速水兄御上京の折 口頭御伝言申上候 受本日速達便(図10)拝見致候に付事取急 御返事申上候
1.速水氏の御話に依り 御一行は3名と承知横浜丸に特別三等2 普通三等1として申込あり普通三等ならば或いは追加可能なるべきも 特三以上は満員に有之候 不足の御1名分は如何なさるるや 或いは3名にせらるるや否やの所 至急承り度
2.帰りの便は 今の所まだ郵船より船室の都合付きたる返事に接せず(サイパン丸 10月3日サイパン発申込) 山城丸便は運行せず愈々(いよいよ)郵船出来ざるときは 海軍御用船便乗方考慮中 要するに帰りの便は小官に御一任あり度
3.セメントは先方にて入手絶対困難なり 東京に於ても同様 持参せらるるに如かず
4.水路部磁気儀は 方々に貸出したるもの等ありて 都合つき兼ねる旨 桑原技師の話に有之候
5.8月26日ロタ着の便は既に満員にて席なし東北班も之を利用する筈なりしも余儀なり 横浜丸にて行を共にすることに成りし次第なり
6.今の所一行は 九大理伊藤教授外4 九大農鈴木教授外3 東北理加藤助教授外3
7.便船のこと等決定したる上にて 海軍大臣宛出願の手続きを要し候に付 改めて御照会願うべく存候 其外は後便を以て申上べく存候」
(引用)
故秋吉利雄氏保存資料
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