2018.05.13 09:10星を知り始めてから2(前回からの続きです。) 「後、昭和5年(1930)9月号の子供の科学付録の美しい二重星の絵葉書や望遠鏡の作り方の記事を見、急に望遠鏡を作りたくなり、子供の科学社代理部より3cm色消し対物レンズ、ラムスデンアイピース、サングラス等を求め、初めて天体望遠鏡を自作した。それで見た金星、月、星雲、星団等は、自作という誇りの下に満足できるものであった。土星環は思った程に見えないのに失望した。だが、環の存在だけは目のなれるにつれ認められ、少し気をよくした。また、朝2時頃起き出し、裏庭に下り、寒さに震えつつ東天より昇り出てきた四大衛星を引き連れ楕円形に見える巨惑星・木星を見た時、その喜び満足、またその壮観は今でも忘れられない。 花山天文台も公開の度ごとに後7,8回...
2018.05.12 00:55星を知り始めてから1 中村要氏は晩年、目の不調をきたしたと言われています。極度の乱視、失明の危険性等様々なことが言われています。晩年(亡くなったのは1932年(昭和7)9月24日)の中村要氏の姿や、当時の花山天文台での観測・観望の様子をお伝えするために、高井宏典氏の「星を知り始めてから」を2回に亘って掲載したいと思います。「星を知り始めてから」 京都 高井博典 小学5,6年の頃、学校の帰途吉田(京都)帝国大学の横を2人話しつつ...