2018.05.05 01:12花山の夜を語る2 1枚目の写真は、西村繁次郎氏(株式会社西村製作所初代代表取締役)が花山天文台10インチブラッシャー反射赤道儀で撮影した、こと座環状星雲M57です。撮影されたのは、1933年(昭和8)7月29日で、露出は1時間。まさに、本文の内容と合致します。2枚目の写真も、西村繁次郎氏が、花山天文台で撮影した星野写真(撮影日等は不明)です。西村繁次郎氏は、花山天文台の旧職員でもあったので、n氏は、西村繁次郎氏なのかもしれません。(いずれも伊達英太郎氏天文写真帖第2巻より) 花山の夜を語る2 KKON生a:最高何倍に見える?n:さあ、それはシーイングによって色々でしょう。最高倍率も使用できようし、またダメな日もあります。口径が大きくなると...
2018.05.04 01:10花山の夜を語る1 天文同好会(現在の東亜天文学会)の大阪南支部長であった伊達英太郎氏は、1931年(昭和6)に「天文研究会」を再結成し、会誌「THE Milky Way」を発行しています。 伊達氏が「天文研究会」の顧問に依頼したのが、中村要氏でした。伊達氏より7~8歳年長の中村要氏は、伊達氏にとって敬愛する存在だったようです。その中村要氏の逝去は、伊達氏にとっても、痛嘆の極みであったでしょう。 これから2回に分けてお送りする「花山の夜を語る」は、「THE Milky Way」第4号に掲載された、実話か空想か分からない内容の物語です。発行は1933年(昭和8)10月5日で、中村要氏の逝去から丁度1年が経っています。 文中に出てくるn氏は、中村要氏を彷彿とさせる人物です。...