北海道皆既日食(5)

北海道以外での部分日食

 上の写真は、1936年6月19日の皆既帯の地図です。北海道の皆既帯以外では、部分日食が見られました。

 上の写真は、南海高島屋屋上で開かれた日食観測会です。主催は東亜天文協会大阪支部です。この支部を主宰していたのは、伊達英太郎氏でした。伊達氏が北海道に行かなかったのは、この観測会があったからでしょうか。

 東亞天文協会京星会の観測風景です。(於:京都二条公園)

 静岡県島田町の知新観象台(清水真一氏)での部分日食の写真と観測風景です。

 たくさんの学生が写っています。右端は、渡辺(佐伯)恒夫氏です。場所等は不明です。

 大阪朝日新聞(1936年6月20日)です。関西でも関心が高かったことが分かります。

(参考文献)

大阪朝日新聞,1936.6.20

(写真や資料は全て、伊達英太郎氏天文写真帖及び天文収集帖より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

3コメント

  • 1000 / 1000

  • double_cluster

    2020.09.22 22:24

    ところで、秋吉氏は、池澤夏樹氏の.父がたの祖母の兄にあたるということを知りました。池澤夏樹氏のお父さんが、福永武彦氏ですから、「一高のおいの武彦」と小説にあったのはそういうことなんでしょうね。時代的な資料、そして、親族ならではの資料(豊富にあるそうです)をもとにした実名小説、これからも楽しみです。
  • double_cluster

    2020.09.22 22:16

    いつも貴重なコメントをありがとうございます。北海道皆既日食シリーズも、これで終了の予定です。ご高覧ありがとうございました。戦前は、高島屋屋上、明治製菓屋上、大毎(大阪毎日新聞社)屋上、大阪電気科学館屋上でも観測会がもたれていたようです。
  • manami.sh

    2020.09.22 10:55

    北海道皆既日食編もNo.5まできましたねぇ。高島屋屋上の観望会は、天文ファンのすそ野を広げるための 一大イベントとも言えますかねぇ。今だと、ライブ中継ですかねぇ。百貨店の屋上での天体観望会は結構開催されていたものなのでしょうか。 ところで、別件で「水路要報」第87号(1969)を見ていたら、(水路部編歴課50周年特集号なのですが) 歴代編歴課長略歴が載っていて5代秋吉利雄氏も写真付きで載っています。何となく、身近に感じられました。