月・惑星のCMOS撮像 (2)

従来のシステムと進捗状況

 上は、今まで活躍してくれていた撮像システムです。セレストロンズームアイピースとキャノンパワーショットS95を繋ぐアダプターは、テレスコ工作工房の製品です。月を撮像する際は、ズームアイピースは24mmあたりにセットし、デジカメのズーム機能で適当な倍率にしていました。あとは、オートで、ピントもシャッター半おしで合わせておしまいです。セルフタイマーモードにすると、シャッターを押した際の揺れも防止できます。私は、月の場合は10枚連写で撮像していました。

 ところで、私のように、これからCMOSカメラに進もうとされる方のお役に立てばと。現在の進捗状況のご報告です。

(1)PCは、MacかWindowsか。

 Macユーザー(マカーと言うそうです)は、Macに拘ります。特に古くからのマカーは。私もご多分にもれず、Color Classic IIやLC630からのユーザーです。自宅では、MacBookAir(2014製)を使っています。Macでも、Lynkeosを使えば画像のスタックはできます。でもでも、天体画像処理では、Macは少数派。アイベルさんに相談しても、Windowsを勧められました。この際、画像処理のために白旗を上げました。Windowsです。

 求められるPCの性能は、まさにゲーミングPC(3Dゲームを楽しむためのPC)です。KYOEI東京が載せている、SharpCapのハードウェア推奨環境は、

CPU:Intel corei5

 RAM:8GB以上

HDD:500GB以上

OS:Windows10 64bit

USB:3.0対応です。

(2)そこでmouseコンピューター

m-Book K700XN-M2SH5

OS Windows 10 Home 64ビット

CPU インテル® Core™ i7-9750H

グラフィックス GeForce® MX250

メモリ 32GB PC4-21300

M.2 SSD 512GB NVMe対応

ハードディスク 1TB

液晶パネル 15.6型 フルHDノングレア (IPSパネル/ 1,920x1,080/ LEDバックライト)

無線 IEEE802.11 ac/a/b/g/n (最大433Mbps) + Bluetooth 5モジュール内蔵

重量 約 2.1kg

 ネットを辿ってたどり着いたのがこれです。RAM32GB、SSD512GB、HDD1TBなら十分そうです。価格もリーズナブルです。

(3)テレセントリックバーローレンズ

 テレビューで販売している、パワーメイトです。31.7mm径だと2.5×と5×。2インチなら2×と4×です。テレセントリック光学系、WikipediaやテレビュージャパンのHPを読んでも、「うーん、難しい。」私の理解としては、主光学系の焦点距離を収差を抑えてそのまま伸ばすバーローレンズといったところでしょうか。

 アイベルさんのアドバイスで、クック25cm屈折F15なら、2.5倍のパワーメイト。15cmF9.5反射なら4~5倍のパワーメイトが、惑星には正解のようです。25cmはF37.5、15cmはF38~47.5になる計算です。月・惑星撮像には、長焦点の光学系が有利となります。そこで、よく使われているのが、シュミカセやマクカセ、タカハシのミューロン光学系などです。クック25cmや、15cm中村要鏡は、まさにCMOS撮像にはうってつけの機種のようです。

(4)CMOSカメラの撮像方法とは?

 つまり、現代の直焦点撮影なんですよね。フィルムカメラ時代は、直焦点撮影は主望遠鏡の焦点距離(mm)の1/100の大きさに天体が写ると覚えました。CMOSカメラの撮像は、CMOSカメラという感度・解像力共に優れた電子の目で、望遠鏡の直焦点像を覗くことなんですね。(望遠鏡のレンズや鏡の性能が、ダイレクトに反映されます。)

 少しずつ、道筋が見えてきました。「テンタイシャシンアレルギー」を克服するために、まずは、PCと5×パワーメイトです。


中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

0コメント

  • 1000 / 1000