1941年(昭和16)は太平洋戦争開戦の年であり、観測陣にとって、火星観測をするには困難な時代だったと思います。
1941年の火星は、1939年より距離が遠くなったとはいえ、位置はくじら座とうお座の境界付近で、地平高度は1939年と比べてはるかに高く、シーイングなどの観測条件ははるかに勝っていました。(最接近は10月3日、衝は10月10日、最接近の時の距離は 6140万Km、視直径は22.8秒。)
観測陣には、戦地から帰還した渡辺恒夫氏や前田静雄氏が加わり、かつての四天王がそろうことになりました。
今回は、綿貫博通氏の火星スケッチです。(なお、カラースケッチは10月24日のみ。)
(参考文献)
日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣,1987
(資料は伊達英太郎氏保管)
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2021.07.26 21:15
2021.07.26 11:41