最北の月

 2022.1.16、13:08の太陽です。午後になると、シーイングは午前中よりも悪くなるようです。

 同日の月齢13.4の月です。20:24、月が雲間からわずか30秒ほど顔を出しました。慌てて撮影したため、月の北側が切れてしまいました。

 今日の月は、最北(赤緯+26°18.5')を通過しました。

 ティコの光条が目立ちます。ティコ(直径85Km)ができたのは約1億年前です。ティコから2250Km離れた晴れの海(この白い筋もティコの光条です)のアポロ17号着陸地点で見つかった岩石の分析からそれが判明しました。

 ティコを作った隕石は、西(左側)から飛んできて月面に衝突しました。そして吹き飛んだ岩石やチリが月面を横断するように飛び散りました。

 月は知れば知るほど興味が増す天体ですね。

 日中、分厚い雲間から漏れる太陽の光です。見慣れた光景も、望遠で切り取ると、不思議な景色になります。

(参考文献)

月の地形観察ガイド,白尾元理,誠文堂新光社,2018

星空年鑑2022,アストロアーツ,株式会社KADOKAWA

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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