北海道皆既日食(15)

稚内中学校の観測報告(2)

 稚内中学校の観測報告2回目は、景色における色彩の変化です。

 皆既日食の際は、どうしても太陽にばかり目が行ってしまいます。そのため、皆既中の周囲の様子は、感想程度になりがちです。鈴木敬信氏は、34名の生徒に役割を与え、観測から主観をできるだけ排除するために、色見本帖(和田三造氏作、160色)をそれぞれに持たせました。今回の報告は、日食観測での景色の様子の研究としては、画期的なものだと思いました。

(引用)

天文月報第30巻第4號,日本天文学会,1937.4

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • double_cluster

    2023.08.21 02:54

    いつもご覧いただき、ありがとうございます。酷暑お見舞い申し上げます。朝起きるとすぐに30度を超えます。お変わりありませんか。さすがに暑くて、太陽黒点写真を撮る気力も失せてしまっています。古い日食記録を辿っている日々ですが、いえいえ、とても新鮮です。例えは極端ですが、ポンペイ遺跡に隠されていた、極彩色の壁画のようです。しばらく戦前の日食記録(1941年台湾皆既日食、1943年釧路皆既日食)を辿っていきます。また、よろしければご覧くださいね。
  • manami.sh

    2023.08.20 23:07

    暑い日々が続いています。 時々、強い雨が短時間降ったりしますが、なかなか涼しくなりません。 7時頃にはじりじりと暑くなってきます。 利尻山の眺望観測は、表現的に初めて聞く色がありますが、興味深いです。 「ローソップ」さらっと立ち読みしてみました。じっくり読むのは先になりますが、 ここにある資料と併せながら読むのは、とても有意義だと思います。 直接関係ありませんが、最近の本は厚くても重さが軽くなっているように思います。