星空ウォッチング

 神戸市のポートアイランドにあるバンドー神戸青少年科学館では、毎月星空ウォッチングの会が開かれている。昨日(2018.8.18)も開催され、150名以上の参加者があった。好天に恵まれ、シンチレーションもとても良かった。ポートアイランドは海上都市であるためか、比較的シンチレーションの良い日が多いように思う。

 上の月の写真は、セレストロン8-24mmズームアイピースに、キャノンパワーショットS95を付けて、オート撮影した1枚である。合成はしていない。場所は神酒(みき)の海周辺で、右下の大きなクレーターは、上からテオフィルス・キリルス・カタリナである。カタリナの左下には、アルタイの崖の一部が写っている。パソコンで明度調整と像の反転をしたのみの画像である。撮影時のピント合わせは少し甘いが、クック25cm屈折望遠鏡のレンズの鮮明さを感じ取っていただければ幸いである。

 参加者には、木星と土星を見ていただいた。リンクでご紹介する北軽井沢観測所製のRPL25mmと、テレビュー2インチ2倍パワーメイトを使って300倍。バーダーネオジム&IRカットフィルター(31.7mm)を使ったので、木星・土星共に素晴らしく鮮明に見えた。木星の大赤斑は明瞭に、縞のうねりも良く分かった。特に、土星はカシニの空隙(くうげき)が全周にわたってくっきりと見えた。本体の模様もはっきり分かった。子供たちが「わぁ」と歓声をあげ、「絵や」と言っていたのが印象的であった。

 「花山の夜を語る2」の最後に、クック30cm屈折望遠鏡で土星を見るシーンがある。もう一度読み返すと、倍率はなんと700倍。昨日は300倍。クック25cm屈折望遠鏡のポテンシャルがどれぐらいまであるのか、考えるだけでワクワクしてくる。

 次回の星空ウォッチングは、2018.9.24に行われる。テーマは、「中秋の名月と火星」である。ご興味ある方はお申し込み(8/2310:00から、078-302-5177)の上、クック25cm屈折望遠鏡とその鋭像を見に来ていただければと思う。

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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