知新(ちしん)観象台2

 今回は、清水真一氏が撮影した星雲星団の写真を掲載しました。清水氏は、当時アグファのイゾクローム乾板(DIN18°)を使用していました。しかし、富士フィルム研究所長の好意で、レギュラーエマルジョンの乾板を作ってもらい、バッキングもしてもらえていたようです。(DIN19°=ASA63°)

 M31(アンドロメダ銀河)やM33、北アメリカ星雲は3時間露出、M13は1時間露出、M45は45分間の露出です。M42の写真には、馬頭星雲もきちんと写っています。いずれも、高い撮影技術が要求される長時間露出の写真です。

 1枚目の写真右側の人物は、知新観象台を訪れた山本一清氏。

(写真はいずれも伊達英太郎氏天文写真帖より)

参考文献:日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣,1987

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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