南洋興発株式会社(ロタ島の電気・宿舎・糧食・材料・人夫・便船)、南洋航路
南洋興発株式会社は、第一次世界大戦後、大日本帝国委任統治領になった南洋群島サイパン島に1920年代に設立されました。「海の満鉄」や「北の満鉄、南の南興」などと言われるほどの巨大企業でした。また、南洋庁や日本海軍とも密接な関係にありました。日本の敗戦に伴い、1945年(昭和20)9月30日に閉鎖されました。
「東拓ビル五階南洋興発株式会社に於いて、小笠原三郎(ロタ製糖所庶務勤務の人にて八月上旬現地に趣かれる由)氏に就き聞き得たる事項次の如し
1.電気に関する事項
発電は重油にて現在は重油配給少なき為、点灯は17:00-21:00まで。ただし、市街地は22:00まで。工場は直流、電灯は交流100ボルト。
1.宿舎関係
興発の倶楽部あるいは宿舎を適宜提供致し、都合はつき得る見込みなり。ただし、寝具等は一人一枚毛布の用意あらば充分なるべし。
1.糧食関係
出来得れば飯米携行下さらば幸いならんも、人数及び滞在日数等を記入し、当社会長 杉江春次宛依頼到さるれば都合は出来ると思う。
1.材料及び人夫
材料はある。人夫(大工)は不足なるも、当社に依頼下さらば大丈夫間に合う。
1.便船関係
横浜-サイパン間は、月に四・五回、中にはロタ直行(別紙参照)の便船あり。サイパン-ロタ間は四・五十トン位の船が、二・三日おきに出航致しおり十時間を要す。
1941年(昭和16)6月16日 山崎(終)」
(引用)
故秋吉利雄氏保存資料
0コメント