1941年中国大陸・台湾・石垣島皆既日食(21)

東北帝大理学部地球物理学教室の観測計画下書き(1941年6月30日加藤・中村水路部訪問)

「東北理学部地球物理学教室 6月30日来訪

助教授 加藤愛雄 講師 佐藤隆夫 助手 斉藤良一 学生 佐々木芳治

観測事項

1.地磁気 地電流

2.日食時に於ける太陽及全天輻射量

3.コロナの輻射及スペクトル

4.空中電気及大気伝導率

5.一般気象 器械数量 合計7∼8 ㎥ 容積4 t (個数15ケ位)

最大重量物品 シーロスタット 50 kg 位

日時 行き8月17日横浜発 帰り9月30日ロタ発

其の他

6.サイパン及ロタにて岩石採集

7.写真撮影(海岸線及高度撮影を含まず)

8.サイパン及ロタにて 地磁気垂直分力偏差観測宿舎」

 東北帝大理学部地球物理学教室の観測計画の裏面の秋吉大佐のメモ 文面から、九州帝大伊藤教授に宛てたものと思われます。

「7月1日打電 早く申し込まねば 船室なくなる 1等3等人員知らせ 仮に御用船に無賃便乗出来るとすれば 希望せらるるや 鈴木教授にも伝え 門司より乗らるるや 秋吉」


 「往路は 商船便と決定せり 復路に就いては 折衝の上改めて協議」

(引用)

故秋吉利雄氏保存資料

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

0コメント

  • 1000 / 1000