相互作用銀河

NGC4038/4039,NGC4567/4568

 からす座γ星の西に位置するNGC4038(10.5等)/4039(10.3等)です。相互作用銀河で、アンテナ銀河・リングテール銀河ともいわれます。まさに、銀河衝突の現場写真ですね。

 上側がNGC4038、下側が4039です。触角銀河の内部では、銀河衝突による衝撃波で星間ガスが強く圧縮されています。星形成が活発に起こっており、大量の若い大質量の恒星で銀河全体が青い色を帯びています。また、大質量星から放射される紫外線によって数多くのH II領域が形成されており、可視光では赤色の銀河として写ります。

 衝突以前は、NGC4039の方がNGC4038よりも大きかったそうです。2つの銀河が接近し始めたのが約9億年前、約6億年前に2つの銀河は本体同士が通り抜けました。想像もできない時間の流れです。

 触角銀河から伸びるテイルがよく見えます。

 相互作用銀河をもう一つ。おとめ座のNGC4567/4568です。等級は11~12等で、資料により幅があります。The Butterfly galaxiesと呼ばれます。

 Seestar S-50で銀河同士がぶつかっている現場を撮影すると、ワクワク・ゾクゾクします。

(参考文献)

ハーシェル天体ウォッチング,ジェームス・マラニー著 角田玉青訳,地人書館,2009

(続)星空ハイキング,市川利光,コプティック星座館,2000

触角銀河,Wikipedia,2024/30閲覧

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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