銀河の渡り鳥

NGC2419,5053

 写真中央のボーッとした天体が、NGC2419(Caldwel25)球状星団(9等級)です。Caldwelは、パトリック・ムーア氏が、メシエカタログを補完するために作成したカタログです。109個の天体が含まれます。

 NGC2419は、マゼラン雲よりも遠くの軌道を公転しています。距離は27万5000光年。銀河系の周りを一周するのに30億年かかります。

 銀河のさすらい人、銀河間放浪者、なんとも寂しい名前の天体ですね。

 NGC5053は、かみのけ座α星付近に位置する球状星団(9.9等)です。一番明るい星が14等、集中度11という散開星団のようにバラケタ星団です。この天体が球状星団であると分かるのは、H・R図(ヘルツシュプルング・ラッセル図)と、RRLyr型の短周期脈動変光星が存在することです。

 2つの極端な性格?をもつ球状星団、比べてみると興味深いです。

(参考文献)

(続)星空ハイキング,市川利光,コプティック星座館,2000

NGC2419,Wikipedia,2024/5/5閲覧

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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