セイファート銀河

NGC4151

 セイファート銀河は、活動銀河核をもつ銀河の一種で、1943年にカール・セイファート(C.Seyfert)によって発見されました。明るい核と、通常の銀河とは明らかに異なるスペクトルをもつのが特徴です。

 NGC4151は、りょうけん座の領域に位置します。地球からの距離は6200万光年、見かけの等級は11.5等級です。

 上の写真では、恒星のように輝く銀河核の存在が分かります。そして、そのまわりにうっすらと渦状腕が見えます。

 この銀河は、1943年にカール・セイファートが著し、「セイファート銀河」という言葉がうまれる元となった論文に書かれた銀河のうちの1つです。また、活動的な超大質量ブラックホールをもつ銀河の中で最も近いものの1つです。中心の2つの超大質量ブラックホールは、太陽質量の4000万倍と1000万倍で、15.8年おきに互いに周回していると推測されています。

 NGC4151は、その見かけから「*サウロンの目」というニックネームをもっています。

(*サウロンは、J・R・R・トールキンの「ホビットの冒険」「指輪物語」「シルマリルの物語」に出てくる、「身の毛もよだつもの」という意味をもつ悪役です。)

(参考文献)

(続)星空ハイキング,市川利光,コプティック星座館,2000

天文学辞典,岡村定矩代表編者,日本評論社,2012

NGC4151,Wikipedia,2024/5/13閲覧

サウロン,Wikipedia,2024/5/13閲覧


中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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