夏の星雲星団(1)

M27,M16,M20,M17

 時刻が遅くなると、星空は夏になります。

 M27(NGC6853)は、や座γ星の北3°に位置するこぎつね座の惑星状星雲です。はくちょう座β星(アルビレオ)から、こと座と反対方向に直角に曲がり、2つずつの星の並びをまっすぐ進むとファインダーでも存在が分かります。望遠鏡にO3フィルターを付けて覗くと、白いくっきりとした、かじりかけのリンゴが浮かび上がります。でも・・・色までは見えません。

 

 M16(NGC6611)は、たて座γ星から約3°西にある散開星団+散光星雲です。Seestarに内蔵されたフィルター効果で、赤い散光星雲が見事に写っています。星雲内部に食い込んでいる暗黒帯が、まるで指のようです。

 これも天体写真でお馴染みのM20(NGC6514)「三裂星雲」です。いて座のM8の北約1.5°にあります。赤いパンジーの左に、ひっそりと紫のパンジーが見えています。

 鮮やかな星雲とそれを引き裂く暗黒帯。見事です。

 M17(NGC6618)「オメガ星雲」です。いて座μ星の約7°北にある散光星雲です。

 星がよく見えるところで、ドブソニアン望遠鏡にO3フィルター+接眼レンズで覗くと、天の川に浮かぶ白鳥が見えます。この向きにすると・・・


 より白鳥らしく見えますね。望遠鏡を覗いた感じは・・・

こちらに近いでしょうか。

(参考文献)

星雲星団ウォッチング,浅田英夫,地人書簡,1996

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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