伊達英太郎氏の太陽観測(5)

プロミネンス観測(1)

 伊達英太郎氏は、「プロミネンス分光器による観測はアマチュアとして最初の人である。」(日本アマチュア天文史,P45)また、「太陽黒点の立派な写真を沢山撮られたし、又一時は日本では余り例の無いプロミネンスの連続観測を行われた。」(山本一清,「星と空」第37号,1957年2月)とも紹介されています。

 上の写真は、伊達英太郎氏がプロミネンス観測に使用した7.6cm屈折赤道儀です。

 「私の紅焔観測」に、伊達氏のプロミネンス観測の経緯が詳しく書かれていましたのでご紹介します。

 伊達英太郎氏は、中村要氏から紅焔(プロミネンス)用分光器の説明を直接受けていました。この分光器は観測に相当な技術が必要で、太陽全周を観測するのに20分以上かかったようです。

(引用)

私の紅焔観測,伊達英太郎,天界22(255)278-281,東亞天文協会,1942-08-01

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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