ギガオプトASP30mm

 今回ご紹介するのは、ギガオプトで販売されていた接眼レンズです。ギガオプトは、中古望遠鏡を中心に販売している「怪しい・・・」が売りの天文ショップでした。

 ASP30mmの主なスペックは、焦点距離30mm、3群5枚構成(1面光学ガラス非球面)、見掛視界54.8度(31.7mmアダプターを使用すると50~54.8度)、アイポイント27mm、重量約280gです。

 ASP30mmは、10年以上前に15cm25倍双眼鏡用として開発されましたが、コストがかかりすぎるという理由で日の目を見なかった接眼鏡です。100本限定としてギガオプトから天体望遠鏡用アイピースとして販売されていました。(2021.7、残念ながらギガオプトは閉店してしまいました。)

 先日、中村要鏡にテレビューパワーメイト2.5倍とASP30mmを付けて月(120倍)を見ましたが、とてもよく見えました。クレーターのエッジの鮮明さに鳥肌が立ちました。テレビューナグラー6 7mmや13mmでも以前から月を見ていましたが、明らかにASP30mmの方が良く見えます。星空ウォッチングの際、クック望遠鏡にテレビュー2インチ2倍パワーメイトと合わせて250倍でコブラヘッドを見たのもこの接眼鏡です。

 焦点距離30mmのアイピースは2インチバレルが普通ですが、ASP30mmはケラレを承知の上で31.7mmアダプターを付属させています。また、接眼鏡の見口に、テレビュー社のディオプトロクス(乱視補正レンズ)が加工なしで装着できるのも嬉しいところです。

 ASP30mmは、今となっては、二度と手に入らない貴重な接眼鏡となりました。

(1枚目:31.7mm仕様、2枚目:50.8mm仕様、3枚目:眼レンズ、4枚目:視野レンズ、5枚目:本体と付属品、6枚目:ディオプトロクスを装着したASP30mm)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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