昭和9年南洋ロソツプ島に於ける日食観測に派遣せられし顛末(1)
附録 1 筆者が関与したる学術的調査 作業摘録 (A) (B) (C) 秋吉利雄
(B) 昭和9年南洋ロソツプ島に於ける日食観測に派遣せられし顛末と実施せし地磁気観測
昭和9年2月14日南洋群島ロソツプ島に於ける皆既日食に当り軍艦を派遣し観測隊の輸送に当らしめらるることとなりしが、昭和8年1月学術研究会議天文学本邦委員会に於て第1回準備打合せ会を開催せられてより以来筆者は命に依り其の事務に携わり、現地にも派遣せられ、帰来後の残務整理にも当りたり。以下は昭和9年5月筆者が水路部長に提出したる報告の一部分なり。
110 現在打合せ済又は準備中なる事項次の如し 但し実施迄には変動を生ずる事あるべし
111 観測員総数40名、傭人8名、観測地派遣下士官兵10名
112 観測員の内海軍部内者次の如し(9名)
水路部 3(秋吉中佐外2、地磁気関係)
技術研究所 6(伊藤造兵少佐外5、電波関係)
(注)水路部秋吉中佐は兼ねて連絡掛となる
113 軍艦春日に便乗すべき内外国人次の如し
東京天文台 8(内器械手2)
京都天文台10(同1)
東京、京都、東北帝大 4(天文、物理学者)
逓信省 2(技研作業に合同)
米国2組 4(此の外懸案の者2名あり)
蘇(ソビエト)国1組 3
船夫 7 水路部世話にて南洋に経験ある者、傭人、雑用夫として使役
料理人 1(経理学校に依頼、南洋庁傭人)
(注)便乗願提出準備中
114 本行動中春日に増置せらるることを要する臨時定員(陸上に派遣すべき者)
(打合せ未済)
掌電信兵 4
機関科下士官兵 6
115 春日行動予定打合せ
横濱出港 1月15日午後(午前横須賀より回航、桟橋横附)
ロソツプ着 1月23日(直航)
ロソツプ発 2月19日(トラツクに寄港す)
横濱着 3月 2日
(引用)
故秋吉利雄氏保存資料
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