星に魅せられた人々(5) ~傑出した天体写真家 清水真一と知新観象台(1) ~

日本天文教育普及研究会『天文教育』2026年5月号


 知新(ちしん)観象台は、薬剤師の清水真一(1889-1986、図 1)が 1932年頃、静岡県島田町(現島田市)の知新薬局屋上につくった私設天文台です。1920年代が日本のアマチュア天文家による天体写真の幕開けといわれています。清水の天体写真はたいへん美しく、天文学的にも価値の高いものでした。清水の特筆すべき業績としては、1937年のダニエル周期彗星(33P/Daniel)の再検出が挙げられます。東京天文台の広瀬秀雄の位置予報に基づき、12.5等級の彗星の撮影に世界で初めて成功しました。そのため、1939 年には日本天文学会天文発見賞が、1976 年には数々の貴重な天体写真撮影の功績に対して、日本天文学会神田茂記念賞が贈られました。

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1968年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。FRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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