Canon 10×42L IS WP

 私がCanon防震双眼鏡を初めて使ったのは、15×50 ISでした。ずんぐりとしたフォルムで、愛着を持ちました。15倍ですので、月面や太陽(ソーラーフィルターを付けて)もよく見えました。日中ですと、景色の背景の空気の揺らぎや、木々に集う虫の様子が手にとるように見えました。ただ唯一の不満は、明るい星が点像に見えなかったことです。

 私は、当時自分の目に乱視があり、その影響が星を見た時に出ていることに気づいていませんでした。天体観測で星が点に見えないこともあり、15×50 ISは手放してしまいました。

 その後、テレビューからディオプトロクスという乱視補正フィルターが発売されていることを知り、乱視についての知識を深めました。また、自分の乱視の程度についても、眼鏡店で詳しく調べてもらいました。

 それからしばらくして入手したのが、Canon 10×42L IS WPです。現在、接眼レンズ見口のゴムカバーを外し、ツイストアップ部品を逆さに付け替えて、テレビュー社のディオプトロクスが取り付けできるようにしています。取り付けるディオプトロクスは、左目用が1.5ディオプター、右目用が1.25ディオプターです。対物レンズには、迷光防止用として、写真レンズ用のラバーフードを付けています。正に、自分専用にカスタマイズした双眼鏡です。ディオプトロクスの効果は大きく、明るい星でも、乱視による影響はほとんど感じません。

 重量は1200gぐらいですが、重くて困るということは、私にとってはありません。目の延長として使え、本当に快適です。疲れた時でも2〜3分、星や月をチョイ見しようと思わせてくれる、優れた相棒です。

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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