1935年(昭和10)の火星スケッチ(4)

 佐伯恒夫氏の「火星とその観測」の旧著(1953年発行、写真は中表紙)と新著(初版1968年、写真は1977年増補改訂版)です。旧著は198ページ、新著は300ページの内容です。特に新著には、「火星の観測と研究に深い理解を持ち 限り無い援助を与えて下さった 故 山本一清先生の霊に この小著を捧ぐ」との文があります。また、序には、中村要氏により始められた日本の火星観測の歴史、そして、木辺氏・伊達氏・前田静雄氏に対する思い等が綴られ、胸に迫るものがあります。

 今回は、渡辺氏の6月9日〜6月14日の火星スケッチです。

(写真は全て伊達英太郎氏天文写真帖より、資料は全て伊達英太郎氏保管)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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