1941年(昭和16)の火星スケッチ(4)

 今回は、蔡章献氏(1923~2009)の火星スケッチをご紹介します。蔡氏は後年、円山天文台長として活躍された、著名な台湾の天文学者です。

 蔡氏は中学卒業後、日本統治下の台北公会堂「天体観測同好会」に就職しました。

 1941年の火星大接近の時は、台北公会堂職員として、台北公会堂天文台の10cm屈折赤道儀を使い観測をしました。その時蔡氏は、18歳でした。

 上は、1985年(昭和60)に白河天体観測所を訪問した蔡章献氏です。

(参考文献)

日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣,1987

季刊星の手帖'85冬,清水勝,河出書房新社,1985

台北公会堂,ウィキペディア,2021.8.2閲覧

(資料は伊達英太郎氏保管)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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