電視観望(1)

 写真は、電視観望で人気の経緯台、スカイウォッチャーAZ-GTi(三脚・ハーフピラーセット)です。自動導入・自動追尾をしてくれます。操作はスマホのアプリで行います。天体望遠鏡ショップのシュミットから購入しました。全て揃って3万円代後半です。

 到着して試用したところすぐ電源が入らなくなり、返品・交換をしました。保証ということを考えると、電化製品はショップを通して購入することが安全だなあと改めて思いました。

 性能は画期的ながら、作りは?なところがいろいろあります。私が感じたNo.1は電源部です。単三アルカリ電池8本で稼働するのですが、電池ボックスの入れ方が分かりづらく、間違って入れると取り出しにくく断線をおこしそうでした。ネットで検索したところ、たくさんの方が同じ感想を持っておられました。

正解は上の写真のように、コードを左側に引き出してから電池ボックスを入れます。こうすると、電池ボックスはスッと入ります。万一に備えて、

も購入しました。安心感を考えると、ACアダプターかなと思います。DCケーブルは少し不安定かもしれません。(もう少し試してみようと思います。いずれもアマゾンで購入可)

 私は自宅で使うことが全てなので、デッキの手すりにAZ-GTiを設置することにしました。

 端材で下駄のような構造を作り、デッキ柵の上部に嵌め込んで使います。ピラーの固定は、3/8Wネジ(カメラ用太ネジ)で裏から行います。

 ところで、電視観望に必要なものは、CMOS撮影と重なるところが多々あります。ですが重ならないのが、

 サイトロンジャパンが販売しているQBPフィルターです。私が購入したのは31.7mm径用です。電視観望で感心するのは、その発想です。それを象徴するのがこのフィルターだと思います。表面が鏡のようになっており、都市光(なんと月明かりも)を全てカット、撮影に必要な4つの波長Hα・Hβ・O III・S2付近の光のみを通します。

 写真の0.5倍レデューサーも、焦点距離の長い鏡筒には必需品です。電視観望に必要な鏡筒は焦点距離240mm前後の望遠鏡のようです。口径も60mmあれば結構いけそうです。

 電視観望、一見ハードルは低そうですが、いやいや、なかなかです。

 まずは、AZ-GTiでの自動導入に慣れようと思います。(続く)


中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • double_cluster

    2021.09.23 22:22

    ありがとうございます。その違和感、よーく分かります。ただ、乗りかかった船と言うか、CMOSカメラでの撮影を始めてしまったものですから、やっちゃえと言う感じです。写っているのはプロントです。TV76より短焦点で、FL480mmです。CMOSカメラはセンサーサイズが小さいので、プロント直焦点でも月がはみ出ます。CMOSプロント直焦点の実視野は、0.4度ぐらいでしょうか。いろいろ調べてみると、60mm FL240mmぐらいの屈折が適当なようです。電子観望は、超えなければいけないハードルがたくさんあります。
  • manami.sh

    2021.09.23 13:51

    スカイウォッチャーAZ-GTiには、興味はありましたが、何となく違和感もあって、それだけで終わっています。屈折鏡筒はTV-76でしょうか。いろいろと調整やらで、忙しいですねぇ。