土星の白斑

 1933年(昭和8)8月、土星面に巨大な白斑(発見者は、イギリスの有名な喜劇俳優ウィル・ヘイ等)が出現しました。土星本体の1/10位の巨大な白斑でした。これはそれを告げる、射場観測所からのニュースです。射場氏は、東京天文台から、直接外伝を受け取っていました。

 山本一清氏からニュースを聞いた木辺氏が、伊達氏に送った土星白斑に関する手紙です。

 1933年は火星の接近もありました。そして、満を持して、1933年10月東亞天文協会遊星面課が誕生しました。課長:山本一清博士、幹事:木辺成麿氏、課員:伊達英太郎氏・沓掛七ニ氏・荒木健児氏でした。

 1933年の土星スケッチです。北川氏と渡辺氏のスケッチに、白斑のようなものが見られます。

(参考文献)

日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣,1987

惑星ガイドブック1,月惑星研究会編,誠文堂新光社,1981

(資料は伊達英太郎氏天文蒐集帖3より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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