1940年11月20日の水星太陽面経過

 1940年(昭和15)11月12日に、水星が太陽面を経過する天文現象がありました。経過の始めは5:52(日本標準時)、最接近は8:22、離角6.1'、方向角93°、経過の終わりは10:52、継続時間は5時間でした。日本では、日の出から既に、水星太陽面経過は始まっていました。

 この天文現象を、伊達英太郎氏は無メッキ8cm太陽反射望遠鏡(木辺鏡)で撮影し、15枚の乾板写真を残しました。(No.6とNo.7は所在不明です。)

 戦前の貴重な天文資料として公開します。

(参考文献)

天界第234号,東亞天文協会,1940.10.1

日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣,1987

(乾板写真は伊達英太郎氏撮影・保管)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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