「天界」(第231號)の観測部月報★太陽課に、前橋榮太郎氏が新報告者として紹介されています。前橋氏は、大阪市明星(めいせい)商業の学生でした。(25mm反射とありますが、25mm屈折の誤りだと思われます。)
明星商業は、1898年創立の私学男子校です。現在は、大阪明星(めいせい)学園として、中学・高等学校を運営しています。
これは、1938年(昭和13)に伊達観測所(雲雀丘)を訪問した、明星商業天文部の先生と生徒です。
1941年(昭和16)に伊達観測所を再訪問した、明星商業天文気象班です。これらの写真の中に、前橋榮太郎氏はいるのでしょうか。くつろいだ雰囲気から、伊達英太郎氏と明星商業との親密な関係が分かります。
これは、1938年(昭和13)11月10日〜30日に大阪市立電気科学館で開催された、「天文に関する展覧会」に出品された明星商業の15cm反射赤道儀です。
ナチスの鉤十字が飾られているのに、戦時色を感じさせます。
伊達資料にあった、同時代の15cm?反射赤道儀の乾板写真です。鏡筒先端部と接眼部の距離から、明星商業のものと違うことが分かります。
前橋榮太郎氏は、1942年(昭和17)、観測時間の多い流星観測者(3位)にも名を連ねています。
(引用)
太陽課,山本一清,天界,1940,7(231):283-284,東亞天文協会
日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣P.107,1987
(写真は伊達英太郎氏天文写真帖より)
0コメント