天象儀(てんしょうぎ)(6)

(天象儀の話)

 伊達英太郎氏は、天象儀(プラネタリウム)に関するパンフレットもきちんと保管されていました。発行後86年経ちますが、状態がとても良いです。

 このパンフレットは、縦19cm・横13cm、見開き裏表8ページです。

 「火星に生命がいる」「イタリア軍機の南米飛行」「ツェッペリン號の世界周遊」等々、当時の時代背景が分かり興味深いですね。

 ところで、プラネタリウム施設の国別現在数を見ると、大阪電気科学館は25番目と記入されています。しかし、HP「Zeiss_Telementor_World」の安部賢一様が詳細に調査された結果、24番目ということが判明しました。

 ZEISS社はプラネタリウム販売促進のために、各国で短期間のデモンストレーションを行ないました。それが、国別現在数に誤って加算されたのがことの顛末です。

 通説をそのまま信じてはいけないという良い例ですね。このことを教えていただいた安部様に感謝いたします。

(参考文編)

HP「Zeiss_Telementor_World」(電気科学館のツァイス製プラネタリウム投影機を見に行く)

(資料は伊達英太郎氏天文蒐集帖より)

 

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

0コメント

  • 1000 / 1000