1941年中国大陸・台湾・石垣島皆既日食(23)

南洋ロタ事情（2）日本郵船との打ち合わせメモ（1941年7月7日）、九州帝大鈴木教授の手紙（1941年7月4日）

　1941年（昭和16）7月7日に作成された、水路部・秋吉利雄大佐のメモです。

　「7-7　NYK（日本郵船株式会社）　中村庶務　永島義治事務

　船客係長　生駒重　船客係　塩月哲雄　丸の内(23)2511 2521 2531 2534

　東北を除きあと一等2名　特三9名申込したるに対し　電話を以て了承の返事あり

　帰り便は　9月24日サイパン発　山城丸にて普三等

　9月30日ロタ発　サイパン丸にて残り全部申込」

　九州帝国大学　鈴木清太郎教授の手紙です。鈴木氏は香川県出身。東京帝国大学を卒業後1925年に九州帝国大学教授になりました。専門は農業気象学。1942年から1957年まで、日本農業気象学会会長を務めました。

「拝啓　暑さ厳しく候処　益々御健勝奉賀申上候　偖（さて）日食日のロタ島に於ける気象その他の観測に就き　色々御配慮を被り　有難く御礼申上候　本日伊藤教授とも前談改し　8月28日横浜丸にて出帆致す手筈に決定申おき候間　何分共宜しく御便宜おはかり被下度願申上候　又ロタに於て

microbarofraphic record（マイクロ波レコード）を取る必要上　普通の小型のテント3組拝借致し度候が　御都合如何に候哉　伊藤氏はnon magnetic（非磁性体）のを貸与し度御希望の由なれども　小生分は普通のテントにて結構に有之候　又若し御差支なくば　気象の自記計等（気圧、気温、湿度等）　御貸し被下　至幸に存じ申上候　7月4日　鈴木清太郎　秋吉大佐殿　（九州帝国大学農学部気象学教室　鈴木清太郎　福岡市箱崎町）」

（引用）

故秋吉利雄氏保存資料