「望遠鏡が月をつかまえてる!」

 2019年1月19日、星空ウォッチングが開催され、寒い中100名近くの方々が来館されました。月齢は13.1、クック望遠鏡で覗くと目も眩む明るさだったため、NDフィルターを使用して減光しました。

 月や惑星(特に土星や木星)は、来館者に人気の観望天体です。ペンタックスK60mmで約60倍。お客さんが月をのぞいた瞬間、色々な声が出てきました。「うわー」「きれい」は一般的ですが、小さな子供たちの声は面白いです。以前土星を見た男の子が「絵や!」と言ったのをご紹介しましたが、昨日秀逸だったのが「望遠鏡が月をつかまえてる!」。これは5~6歳の男の子の声。お母さんも感心した様子でした。思わず私もお母さんも「うーん」とうなってしまいました。

 昨日は天気が崩れる前だったためか、比較的シーイングは良かったです。250倍で月の欠けぎわを見ていると、ふっと気流が安定する瞬間が訪れました。私は、コブラヘッドやシュレーター谷の光景に思わず息を飲みました。

(2枚とも嵐の大洋付近。内面が黒く大きなクレーターはグルマルディ。中央付近の仲良く2つ並んでいるクレーターはシルサリス。クック25cm屈折望遠鏡・セレストロン8-24mmアイピース・パワーショットS95コリメート撮像)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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