清水真一氏のハガキ(5)

1933年12月20日 金星の掩蔽

月による金星の掩蔽 1933年12月20日

A 17h14m10s B 17h14m36s C 17h27m39s

左:17h14m36s 右:17h27m39s

今回の掩蔽に際しましては 御観測に撮影に定めて 貴重な御成績を収められたことと存じます当方の此写真は 10センチ屈折鏡の接眼部に 3 × 4の小カメラを装して撮影したもので 固より未熟な小遊戯に過ぎませんが 記念として御咲晛(御笑覧?)に供えます 又金星の潜入はクレセントの両角が2小点として現れて居りますが 日没前で露出が不適の為平調でありました 尚土星も撮影の筈でしたが 其頃から観望希望の方が多く参られた為 それを御断り致すも不本意と存じまして 写真は断念致しました 静岡県島田町 昭和8年12月末日 知新観象台 清水真一 同慧一



17h14m36s~39s 露出3秒

(資料は伊達英太郎氏天文写真帖より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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