ロサップ島皆既日食(49)

昭和9年南洋ロソツプ島に於ける日食観測に派遣せられし顛末(4)

        テイ、エム式短移動無線電信機改1　2組（内1組オロルツク用）

　　 テイ、エム式軽便無線電信機　3組（ロソツプ、オロルツク、瑞鳳丸）

　　 其の他技研専用無線電信機附属品

39　下士官兵の陸上に於ける配置予定次の如し。

　　 (1)トラツク（合計1名）

　　　 掌電信兵1名

　　 （技研従業員中2名はトラツクにて作業す、掌電信兵と合せて3名南洋庁電信所に寄宿

           方交渉済）

       (2)ロソツプ（合計8名）

　　　 掌電信兵2名

　　　 機関科下士官兵6名

　 （3)オロルツク（合計5名）

            掌電信兵2名

　　　 機関科下士官兵3名

        (4) 瑞鳳丸（合計1名）

　　　   掌電信兵1名

40　技研作業は実験用電波の発振をトラツクにて行い、ロソツプに於て之を受けて実験する

　　ものなり、此の為南洋庁トラツク無線電信所設備の一部及動力を借用し、且助力を願う

　　ことに交渉済。

41　各島、瑞鳳丸相互間波に内地との無線通信の方法に関しては目下考慮中なり。

42　予て南洋庁に対し観測地に医師派遣方交渉し置きたる所南洋庁の都合に依り之には応し

　　 難き旨回答あり。

43　横濱桟橋使用（春日横着）の件下交渉済。

1.　昭和 8年12月 5日覚書追加に記載せし以後の準備事項

44　ガソリン等の消耗品は南洋庁に於ては提供せずと決定。（28項参照）

45　陸上設備の為春日に貸与せられるべき兵器中3kw ガソリン発電機2基を3基に増加申請せ

　　 り。（38項）

46　春日行動予定ロサツプ発2月20日　トラツク経由横須賀着3月3日と決す。(25、37項）

47　12月11日附文部次官より海軍次官宛便乗依頼の公文提出せり、其の後多少異動あり。

48　外国人便乗者よりは通信疎略にして準備に甚しく不便を感じたり。（35項）即ち

　1　米国ジョンソンは1月10日到着の旨12月24日来信。

　2　米国コーン中若干取消、残余は1月12日到着の旨12月30日来信、実際到着せしはコーン

         1名、而かも其の1名なることは1月14日初めて通報を得たり。

（引用）

故秋吉利雄氏保存資料