バックヤードプロダクツ

 バックヤードプロダクツは、天文マニアの間では、Ninja-320,400,500(笠井トレーディング販売)の製造元として有名です。バックヤードプロダクツは、望遠鏡の鏡筒等をGFRP(グラスファイバー強化樹脂)で成形加工している会社です。私はNinja-320を持っていますが、持ち運び易さ(総重量21.5Kg)や光軸再現性等において、これ以上のドブソニアンはないと思っています。

 バックヤードプロダクツのHPにはオンラインショップがあり、15cm反射望遠鏡用のGFRP鏡筒が販売されています。そこで、中村要鏡に合った長さの鏡筒製作について問い合わせると、製作は可能との丁寧な返信をいただきました。ただし、2019年(平成31年)2月一杯は多忙なため、製作は3月になってからということでした。

 今回の望遠鏡製作のコンセプトの一つは、鏡筒の軽量化です。現在の鏡筒の重量は約10Kgもあります。GFRPなら、1500mmの長さの鏡筒でも約3Kgで済みます。これにGFRP製主鏡セル、斜鏡セルと斜鏡ホルダー、接眼部、ファインダー、主・斜鏡等々を組み合わせても、小さな経緯台等にも搭載可能な5~6Kgでおさまる予定です。

 二つ目のコンセプトは、可搬性です。GFRP鏡筒はフック型ファスナーを使い、接眼部側と主鏡側に二分割されます。これなら、星がよく見える場所に運んでの使用が容易になります。

 春頃までには、現代の技術を生かした15cm反射望遠鏡が完成する予定です。今から、とてもワクワクしています。

(1枚目:バックヤードプロダクツから送られてきた、15cm鏡筒等の試作品写真。私の依頼品は黒鏡筒になります。2枚目:笠井トレーディングとバックヤードプロダクツが共同で開発製造しているNERO-200N望遠鏡。今回製作依頼している鏡筒とほぼ同じ構造です。笠井トレーディングHPより転載)

 

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

0コメント

  • 1000 / 1000