水星と月齢5.4

 2020年6月4日は、水星の東方最大離角(水星が太陽の東側に最も離れる)の日です。今回は水星の高度が約11度と、相当見やすい条件のようです。水星は恒星とは違い瞬かないので、一度ご覧になると、次からは見つけやすくなります。今回の位置の詳細は、リンク先のアストロアーツのHPをご覧ください。

 上の水星写真は、2020年5月28日、近くの高台に行きi Phoneで撮影しました。5月22日には、金星と水星が1度未満まで接近しました。また5月24には、月齢2.4の月が近くにあって、素晴らしい光景になるはずでした。(一瞬、金星と月齢2.4の月は見えましたが。)残念なことに、22日と24日は天候に恵まれず、水星は見ることができませんでした。

 月齢5.4の月は、水星写真と同じ日に撮影しました。シーイングは良い方でした。テオフィルス・キリルス・カタリナの3つのクレーターがよく目立ちます。また、プリニウスの北東をよぎる暗線が、晴れの海と静かの海を隔てているようです。撮影後、ツァイス25mm接眼レンズとテレビュー2.5パワーメイトをつけて(約150倍)観望しました。常に興味尽きない月の光景に、時間を忘れて見惚れてしまいました。

(参照:「月の地形観察ガイド」白尾元理著・誠文堂新光社、アストロアーツHP、撮影;GFRP15cm反射[中村要鏡]+セレストロンズーム8-24mm接眼レンズ+キャノンパワーショットS95)

 

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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