射場天体観測所の研究室内の様子です。(1934年頃)
研究室写真の裏面の書き込みで、机の上のレンズの説明です。
「大 = 6インチF4 , Voigtlander Petzval(フォクトレンダー ペッツバール)
大 = 5 1/2インチF3.4 ,Hermagin Petzval(エルマジ ペッツバール)
是等に 7 1/2インチF5 Tripletが追加される予定であります
聯(れん)成写真赤道儀と称するもので未だ日本にはありません」
左は原板測定器、右はクロノグラフです。
「我流考案設計に依る
原板測定器 1mmの 1/200迄測定可能
クロノグラフ 1秒の 1/20迄測定可能
両者共 西村製
更に新型測定器製作中なると共に 偏光光度計考案中 近く製作の予定」
原板測定器の拡大写真
原板測定器写真裏面の通信文
「前略 ヒバリガオカオブザーバトリーの写真御送付下され御礼申上候 旧文に以来引続き病人有之 観測も怠り勝ちに有之候 昨日より漸く再開仕候 ルンド天文台長ルンドマルク先生より御依頼に依る仕事も一段落を告げ候に依り 清閑を得申候に付 上坂の帰途久方振りにて拝見方々御訪問申上可候 向寒の◯御自愛の程祈上候 ◯◯」(昭和9年1月22日消印)
研究室内の無線電信受信器とクロノメーター
この機器については、説明がありませんでした。
上の写真裏面の通信文
「複啓 早速御見舞状賜 御礼申上候 幸運にも 三鷹報時受信用アン 2本切断されたる以外」(消印昭和9年)
このハガキは、1934年(昭和9)9月21日に高知県室戸岬付近に上陸し、京阪神地方を中心として甚大な被害をもたらした室戸台風の見舞状(伊達氏から)に対する返信の一部のようです。
研究室内の書籍類です。書籍の背表紙を判読するのは難しそうです。
(写真は、伊達英太郎氏天文写真帖より)
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