2018.08.19 02:49星空ウォッチング 神戸市のポートアイランドにあるバンドー神戸青少年科学館では、毎月星空ウォッチングの会が開かれている。昨日(2018.8.18)も開催され、150名以上の参加者があった。好天に恵まれ、シンチレーションもとても良かった。ポートアイランドは海上都市であるためか、比較的シンチレーションの良い日が多いように思う。 上の月の写真は、セレストロン8-24mmズームアイピースに、キャノンパワーショットS95を付けて、オート撮影した1枚である。合成はしていない。場所は神酒(みき)の海周辺で、右下の大きなクレーターは、上からテオフィルス・キリルス・カタリナである。カタリナの左下には、アルタイの崖の一部が写っている。パソコンで明度調整と像の反転をしたのみの画像である。撮影...
2018.08.11 05:52岡林滋樹氏 岡林滋樹(しげき)氏(1913-1945)は、1936年(昭和11)10月5日に、いて座新星(光度5等)を、1940年10月1日に、しし座に9等級の彗星(オカバヤシ・ホンダ彗星、1940e-1940Ⅲ)を発見したアマチュア天文家です。 岡林氏は、広島県生まれ。大阪で中学時代を過ごし、関西学院大学文学部哲学科に進学しました。家庭の事情で大学を中退、その後三菱重工業に勤務しています。昭和の初め頃から星に興味を持ち、太陽黒点も観測していました。 いて座新星を発見後、山本一清氏のすすめで倉敷天文台(1939-1941)に入りました。1,2枚目の写真は、倉敷天文台のカルバー32cm反射赤道儀を操作する岡林氏の姿です。 岡林氏は、倉敷天文台に在籍していた1939...
2018.08.03 13:06渡辺恒夫氏(火星) 渡辺恒夫氏(後の佐伯、1916-1996)は、「火星とその観測」の著者であり、また火星観測の大家でした。日本で本格的に火星の観測を行ったのは、中村要氏でした。中村氏急逝後、火星観測の四天王的存在になったのが、木辺成麿氏・伊達英太郎氏・渡辺恒夫氏・前田治久氏でした。 火星運河論争が巻き起こっていた20世紀初頭、火星観測熱は現在よりもはるかに高く、火星観測用の望遠鏡がたくさん建造されました。 戦前、現在よりも口径の小さな機材で熱心にスケッチを描いていた先達の姿に接する時、敬服の念と共に、身の引き締まる思いがします。