2019.03.31 02:50GFRP15cm鏡筒(その4) 穴あけ加工等を終え、GFRP鏡筒に部品を取り付けました。接眼鏡を除くと、全体の重量は7.5Kgです。以前よりは軽くなりましたが、持ち上げるとズシリと重く感じます。 組み立てでは、斜鏡の位置合わせに苦労しました。しかし、なんとか完成させ、光軸調整を終えることができました。光軸調整の際に気づいたことですが、フック型ファスナーのみで連結した時と、鏡筒バンドを取り付けた後とでは、光軸が微妙に変わります。持ち運びは可能になりましたが、鏡筒バンドを外した際は、その都度光軸合わせが必要になりそうです。 普段はタカハシTGL(改造)経緯台に取り付けて使う予定です。自作ピラーも、この望遠鏡のために35cmカットしました。ピラーの中にコンクリートを入れていたので、切断は...
2019.03.28 12:48GFRP15cm鏡筒(その3) バックヤードプロダクツに、鏡筒窓の穴あけと取り付けを依頼しました。(1枚目写真)鏡筒窓は、主鏡を外気に触れさせたり、鏡筒内の空気の循環を促したりするのに必要です。 2本の鏡筒の連結には、3つのフック型ファスナーが使われています。大型でとても丈夫そうです。(経緯台のみでの使用なら、2個で良いとのことでした。) 接眼部を取り付ける部分は、鏡筒径が230mmになっています。20cmクラスの接眼部品が使えるようにとの配慮だと思います。(フェザータッチフォーカサー用に、70mmの穴あけを依頼しました。) 4枚目の写真は、穴あけの様子です。穴は普通の金属用ドリルで開けることができます。ただ、切り屑がかなり出ることと、GFRP特有の臭いがあるため、なかなかたいへん...
2019.03.26 12:27GFRP15cm鏡筒(その2) 待望のGFRP(グラスファイバー強化樹脂)鏡筒が、バックヤードプロダクツから送られてきました。GFRP鏡筒の長さは、接眼部側が64cm、主鏡側が89cmです。その他に、筒先蓋、主鏡セルも同梱されていました。どのパーツも、工作精度はとても高いと感じました。 今回は、主に主鏡セルをご紹介します。600g足らずの製品ですが、随所に工夫が凝らされています。光軸調整は、従来の押し引きネジ式ではなく、1本のネジに押し引きの機能が盛り込まれた機構です。主鏡の取り付けに関しても、バックヤードプロダクツから懇切丁寧なアドバイスがありました。(1枚目:接眼部側鏡筒、2枚目:主鏡側鏡筒、3枚目:主鏡セル表面、4枚目:主鏡セル裏面、5枚目:主鏡セル側面、6枚目:15cm鏡を...
2019.03.17 06:26GFRP15cm鏡筒(その1) 2019年3月になったので、バックヤードプロダクツに、正式にGFRP(グラスファイバー強化樹脂)鏡筒の製作を依頼しました。それと同時に、簡単な設計図や各種部品を準備し始めました。GFRP鏡筒一式(筒先蓋、鏡筒2本、フック型ファスナー3個、主鏡セル、メンテナンス窓、鏡筒延長加工、鏡筒内遮光塗装、その他加工費)で約52000円。良心的な価格だと思いました。 1,設計図(写真1.2) 製作を依頼するにあたって、実物大の光路図を書きました。縮尺すると実際の感じが分かりにくくなるので、実物大にしました。特に、斜鏡の位置が決まっているので、鏡筒の長さをいくらにするかを決めるためにも必要な作業です。 2,斜鏡・斜鏡スパイダー・斜鏡ホルダー(写真3,4) 斜鏡は、西...
2019.03.09 06:40憧れの花山を訪う 「今日こそは、本会へ入会以来、憧れていた花山へ同好者諸兄と飛んでいく日である。前もって中村氏に参観について御依頼してその承諾も得てあった。また殊に僕にとっては、星を知ってより数年来の宿望であったところの、望遠鏡を手にすることのできる日だったので、前夜などは、なかなか嬉しさのあまり、よく眠れなかったくらいである。 午前11時天満橋集合、一行6人の燃ゆる思いを乗せて、電車はひた走りに走る。各々携えた材料を中に、車中ひとしきり天文談が賑わう。いつの間にか三条着、京津電車に乗り換え蹴上(けあげ)で下車、伊達兄の先導で一路花山山頂へ。 東海道筋を約5町(500~600m)東行、電車線路を踏み切ると、いよいよ花山道路に入る。道は歩一歩、下界を離れ、迂邉曲折、静寂...
2019.03.03 06:57LTP(月の異常現象) 月の異常現象は、1540年から報告されています。これはLTP(Lunar Transient Phenomena)と言われ、アメリカのミドルハーストが、1967年までの約540件をカタログにまとめているます。定義は、位相(満ち欠け)には関係のない月面上の狭い地域で起こる一時的な変化です。変化の種類としては、クレーター内部や、そのほかの狭い地域での一時的な輝点やかすみ・ぼけなどがあります。 カタログのLTP上位の地域は、アリスタルコス周辺、プラトー、アルフォンスス、アグリッパ、ガッセンディ、ティコ、プロクラス、シュレーター谷等。しかし、LTPの大部分は、望遠鏡の色収差や月が低高度にある場合の大気差による着色等が原因と言われています。しかし別の文献によれ...