2020.05.30 03:30水星と月齢5.4 2020年6月4日は、水星の東方最大離角(水星が太陽の東側に最も離れる)の日です。今回は水星の高度が約11度と、相当見やすい条件のようです。水星は恒星とは違い瞬かないので、一度ご覧になると、次からは見つけやすくなります。今回の位置の詳細は、リンク先のアストロアーツのHPをご覧ください。 上の水星写真は、2020年5月28日、近くの高台に行きi Phoneで撮影しました。5月22日には、金星と水星が1度未満まで接近しました。また5月24には、月齢2.4の月が近くにあって、素晴らしい光景になるはずでした。(一瞬、金星と月齢2.4の月は見えましたが。)残念なことに、22日と24日は天候に恵まれず、水星は見ることができませんでした。 月齢5.4の月は、水星写...
2020.05.22 08:30火星食(月による火星の掩蔽) 1934年(昭和9)6月27日に撮影された、31cm反射赤道儀(木辺成麿氏所有、鏡面は木辺氏作、機械部は西村製作所製)国産としては、当時国内最大口径でした。機械部の費用だけで630円かかったそうです。(現在の貨幣価値に換算すると1,575,000円)
2020.05.14 22:06少年天文研究会 伊達英太郎氏(1912-1953)の天文や科学に対する熱き思い、そして、これらを多くの若者に広めていこうという気概が、これらの冊子に込められていると思います。伊達氏は、この時若干16~17歳です。この頃の伊達氏について、「日本アマチュア天文史」から抜粋したいと思います。 「伊達英太郎は、天文同好会の大阪地方の支部の一つ、南支部長であったが、1929年少年天文研究会を組織し、機関紙「ミルキーウェイ」を出し若手の指導に当たった。参加した会員は大阪はもとより全国に及び、東京市立二中(現都立上野高校)の20名をはじめ、約70名の会員がいた。ところがある時、会費を値上げしようとしたところ、会員が一気に減少したのに失望し、少年天文研究会の方は解散し、改めて大阪天...
2020.05.05 22:27月面名所案内 このブログの主人公は、中村要氏とクック望遠鏡です。ですが、最大の主人公は、伊達英太郎氏(1912~1953)かもしれません。アマチュア天文家として旺盛な活動をし、貴重な写真や資料を多数残されました。この度新しく「伊達英太郎」のカテゴリーを設け、伊達英太郎氏の軌跡を、膨大な資料から順次ご紹介していきたいと思います。今回は、天文研究会・天文同好会大阪南支部(伊達英太郎氏主催)の会報「THE MILKY WAY(2)」(1932年[昭和7]10月1日発行)に掲載された「月面名所案内」をご紹介します。この時、伊達英太郎氏は20歳です。「月面名所案内」 本部 伊達英太郎 何時見ても美しいのは月面である。殊に秋から冬にかけての月は凄い程美しい。月面を観測されるに...
2020.05.02 08:09反射鏡とハイゲンス接眼レンズ 前回に引き続き、天文研究会・天文同好会大阪南支部(伊達英太郎氏主催)の会報「THE MILKY WAY(1)」(1932年[昭和7]4月20日発行)に掲載された、中村要氏の「反射鏡とハイゲン接眼レンズ」をご紹介します。 オルソスコピック接眼レンズが高価なため、ハイゲンスやミッテンズエーハイゲン、ラムスデン等の旧式なレンズ構成の接眼レンズが主流だった時代の、反射鏡製作者の苦悩がよく分かる文章だと思います。 これも、中村要氏の最晩年の貴重な文章です。「反射鏡とハイゲンス接眼レンズ」 &nb...