1941年(昭和16)の月・惑星写真(2)

 今回は、1941年(昭和16)10月10日に撮影された月面写真をお送りします。

 木辺氏の各乾板には、「A◯」のように番号がふられています。今回は、A8,A16です。31cm反射望遠鏡、焦点距離240cm、直焦点で撮影されました。

 クオリティーが不良と書かれています。おそらく露出不足が原因だと思われます。しかし、現代では、簡単に画像を調整するだけで、ある程度の画質に回復します。デジタル技術の凄さを感じますね。

(尚、この乾板は元々2枚が癒着していました。水を乾板の癒着面の隙間に慎重に入れ、ゆっくり引き離すようにしました。そのため、乳剤の剥がれや傷、文字の消去が起こっています。ご了承ください。)

 

(乾板写真は、伊達英太郎氏保管)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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