コーワTE-11WZ接眼レンズ+iPhone7

 2022.4.9、18:44にコンデジで撮影した上弦(月齢8.2)の月です。月が北半球にあり、ほぼ真上の位置にありました。上弦の月は、海やクレーターの配置が絶妙で、やはりとても美しいですね。

 こちらは、20:55、15cm反射(中村要鏡)で撮影した上弦の月です。

 なんと、これらの写真は、iPhone7で撮影しました。そのカラクリは・・・

1.コーワTE-11WZ接眼レンズ(コーワの接眼レンズで唯一のプロミナーが冠されている)を使用しました。

2.TE-11WZに、2インチ接眼アダプターを付けました。

3.TE-11WZの見口に、コーワTSN-IP7(アイフォンアダプター)をスッポリはめました。

 あとは、iPhoneを起動し、写真モードで撮影するだけです。中村鏡+コーワTE-11WZ+iPhone7という100年間のテクノロジーの合体が上の写真になります。このズームアイピース、焦点距離は18mm~7.5mmです。どの焦点距離も、素晴らしい像を結びます。

 TSN-EX16(1.6倍エクステンダー)に2インチアダプターを付けると、11.25mm〜4.7mmのズームアイピースにもなる筈です。この裏技的使い方、まだ実践はしておりません。

 ちなみに私は乱視がありますので、テレビューのディオプトロクス1.25をはめたアダプターをダンボールで作って使用しています。

 TE-11WZ接眼レンズ、低倍率で見かけ視野60°、高倍率で79.2°。コーワの技術恐るべし。ツァイス、ライカ、スワロフスキー等の世界一流との競争で培われています。

(参考文献)

月の地形観察ガイド,白尾元理,誠文堂新光社,2018

星空年鑑2022,アストロアーツ,株式会社KADOKAWA


中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • double_cluster

    2022.04.10 22:49

    いつもコメントをありがとうございます。とても励みになります。コーワの接眼レンズとテレビュー イーソス6mm.13mmをNinja-320で比較しました。中心部の像の明瞭さは、勝負になりません。イーソスの利点は、視野の広さです。趣味の世界の天文と、実用の世界の製品との品質差を感じました。 伊達資料、黄道光課通信がたくさん残っています。また、木辺天体観測所回報(変光星)もありました。順次公開していきますので、お楽しみになさってください。
  • manami.sh

    2022.04.10 22:17

    コーワ製の接眼レンズというのが、なお良い結果をもたらしているのでしょうか。 昨日は、当方も天候に恵まれて730HSで満足できる月が写せました。 (プトレマイオス内の火口が認識できれば良しとしています。) 伊達氏の資料の貴重性は、言うまでもありません。 私が「アマチュア天文学史」で常々物足りなさを感じているのが月面観測史です。 伊達氏の資料を活用すれば、もっと違ったものになっていたのではないかと思っています。 何か不都合でもあったのか。今となっては確かめようもないでしょうか。 今後ともよろしくお願いします。