J.NISHIMURA & SONS. KYOTO

 1933年(昭和8)頃の西村製作所カタログ表紙です。先日、manami.sh様から頂いたコメントにもあった、◯&SONS.が使われているカタログです。KYOTOも記入されていますので、T.COOKE & SONS.LTD LONDON&YORKに倣ったのではないかと想像します。西村製作所の「クック社のような一流望遠鏡製作会社を目指す」、そんな意気込みを感じます。

 裏表紙です。西村カラーの若草色は、この頃からの伝統でしょうか。

 1932年(昭和7)頃まで使われていた、第六版の表紙です。「京都帝国大学花山天文台中村要氏指導」の文字が入っています。中村要氏の急死により、このカタログが使えなくなり、急遽上の第七版が作られたのでしょうか。

 第六版と同じ形式のカタログも残されています。これにも第七版と記入されています。中村要氏に代わり、「京都帝国大学花山天文台台長山本一清博士御指導」の文字が入っています。

(資料は伊達英太郎氏天文蒐集帖3より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

2コメント

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  • double_cluster

    2022.05.19 09:28

    ありがとうございます。N&Nの意味は、現在は分かりません。西村製作所の創業者は西村治三郎氏?、治三郎氏の御長男が新一郎氏、御次男が繁次郎氏ですよね。西村製作所の反射経緯台の鏡面・デザインは中村要氏ですから、西村&中村の可能性は高いと思います。
  • manami.sh

    2022.05.18 21:12

    掲載していただき、ありがとうございます。「創業者名&その継承者たちの会社」、歴史の重みを 感じさせますねぇ。何か他にも、その組み合わせについて意味合いがあるのかもしれません。 会社名の伝統的なものが。会社名を研究調査している文献も、どこかにあれば、調べてみたいです。 N&Nとは、どういう意味でしょう。N&Sでも良かったのでは。西村&中村ですか。