一般的に、1935年(昭和10)が、乾板写真(ガラス乾板)とフィルム写真の転換点だと言われています。ただし、画質の点からは、決して乾板写真が劣っていたのではありません。
今回は天文とは関係ありませんが、1930年代に伊達英太郎氏がガラス乾板を使用して撮影した、人物像(ポートレート)をご紹介します。伊達氏は優れたアマチュア天文家であったと共に、優れたアマチュア写真家でもあったことをご理解いただけると思います。
掲載は、白黒を反転した画像(多少画像処理を加えています)→乾板写真の元画像→データが記載された袋(不明な場合はカット)の順です。
1935年(昭和10)に撮影された写真です。87年前の男性は、引き締まった表情をしていますね。
改まった少女の表情から、写真撮影は特別なことだったのが分かります。
Xenonは、ドイツ・シュナイダー社のレンズです。
弘文社(印刷関係)と伊達氏は、親しい間柄だったようです。(右端:伊達英太郎氏、右から二人目:弘文社社長夫人)
ご家族での記念撮影です。右端は、伊達氏のお母様でしょうか。
お子様でしょうか。笑顔の一瞬を捉える伊達氏の技量は凄いですね。
下駄(てんぐ履物舗製作?)の写真です。木の質感が見事に捉えられています。
上の一枚が、私にとってのベストです。
子供たちの表情も、現代とは違いますね。
てんぐ履物舗の店内と思われます。
80年以上前の写真ですが、その時代に生きた方々の息遣いが聞こえる。そう私には感じられました。
(参考文献)
ガラス乾板,Wikipedia,2022.5.25閲覧
(乾板写真は、伊達英太郎氏撮影並びに保管)
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